StatModeling Memorandum

StatModeling Memorandum

StanとRとPythonでベイズ統計モデリングします. たまに書評.

書評

『Rで学ぶ統計的データ解析』林賢一(著)の書評

統計家やデータサイエンティストを志す大学生・大学院生に読んでほしい、正統派の本です。 目次はこちら。コードを含むサポートページはこちら。類書としては『Rによる統計的学習入門』があります。 この本の特徴は、親しみやすい説明とRを実行する部分と、…

『わけがわかる機械学習』中谷秀洋(著)の書評

僕が中谷さんと初めて会ったのはみどりぼんの読書会で、初めて話したのは岩波DSの打ち合わせだったと思います。今でもそんなに親しくはないと思います。しかし、中谷さんのブログは10年ぐらい前から読んでいました。自然言語処理を中心とする機械学習に関連…

統計・機械学習・R・Pythonで用途別のオススメ書籍

比較的読みやすい本を中心に紹介します。今後は毎年このページを更新します。 微分積分 高校数学をきちんとやっておけばそんなに困ることないような。偏微分とテイラー展開は大学演習のような本でしっかりやっておきましょう。ラグランジュの未定乗数法のよ…

『ベイズ統計モデリング ―R,JAGS, Stanによるチュートリアル 原著第2版―』 John Kruschke著、前田和寛・小杉考司監訳

タイトルの本を頂きました。ありがとうございます。僕は原著を少し読んだことがあり、こちらで非常に評判が高い本です。翻訳にもかかわらず原著とほぼ同じ値段で購入できます。 先にJAGSになじみのない方へ説明しておきますと、JAGSはRコアメンバーの一人で…

『Pythonで体験するベイズ推論 ―PyMCによるMCMC入門―』の書評

特長 Pythonユーザが待ちに待ったPythonによるMCMC本ではないでしょうか。原著タイトルが『Bayesian Methods for Hackers』だけあって、プログラマ・エンジニア向きだと思います。数式はびっくりするほど出てこない代わりに、Pythonコードは非常にたくさんで…

「StanとRでベイズ統計モデリング」松浦健太郎 という本を書きました

僕が筆者なので、この記事は書評ではなく紹介になります。まずこの本はRのシリーズの一冊にもかかわらずStanという統計モデリングのためのプログラミング言語の方がメインです。このようなわがままを許してくれた、ゆるいふところの深い石田先生と共立出版に…

「Python機械学習プログラミング」 Sebastian Raschka(著), 株式会社クイープ(訳), 福島真太朗(監訳)

僕はベイズ統計モデリングをはじめる前(5年ほど前)までは主に機械学習をしていました。その頃は平易な成書はあまりなくて、サポートベクターマシンの理論の難しい本を読んだり、Weka本(当時はこれ)を読みながら実装していたことを思い出します。Pythonで…

「はじめての統計データ分析」 豊田秀樹のメモ

あとがきと6章のあとにあるQ&Aの節が熱い思いに満ちていてオススメです。2.7節「論文・レポートでの報告文例」もユニークです。学生思いの教育者としての一面を垣間見た気がします。 あとがきに書いてあるように、たしかに初級向けの授業で伝統的な統計学と…

「ベイズ統計の理論と方法」渡辺澄夫のメモ

ベイズ推測を使う人はもちろんのこと、嫌う人にもぜひ一読をすすめたい書籍です。ただし、メインの定理の証明の部分は、代数幾何学の特異点解消定理を使いますし、その他にも複素関数論・経験過程といった知識を要求されます。これらの事前知識に詳しくない…

「データ分析プロセス」福島真太朗

書籍のタイトルは「データ分析プロセス」とありますが、偉い人を説得してどのようにデータを集めていくかを決めて、KPIをどう設定して~という、いわゆる啓蒙書ではありません。すでに顧客の行動データやPOSデータなどをデータベースに格納しつつあり、そこ…

「The BUGS Book : A Practical Introduction to Bayesian Analysis」 David Lunn et al.

★★★★★の良書です。WinBUGS, OpenBUGSの作者らによる初の教科書です。登場遅すぎですよ。 非常によくまとまっており、久保先生の緑本の次に読むべき本と言えそうです。買いの一択です。 The BUGS Book (Chapman & Hall/CRC Texts in Statistical Science)作者…