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StatModeling Memorandum

StanとRでベイズ統計モデリングします. たまに書評.

ドラゴンボールの勝敗結果から戦闘力を推定する

BUGS

以下のような個人データと勝敗データを扱います。

CIDnamepower.level
1ベジータ18000
2悟空8000
3ナッパ4000
4クリリン1770
5栽培マン1200


winnerloser
12
13
15
23
34
45

モデルを記述する部分であるBUGSコードは以下になります。

model{
   for (game in 1:N.game) {
      winner.performance[game] ~ dnorm(skill[Winner[game]], 1)
      loser.performance[game]  ~ dnorm(skill[Loser[game]], 1)
      z[game] <- 1
      z[game] ~ dbern(constraint[game])
      constraint[game] <- step(winner.performance[game] - loser.performance[game])
   }

   for (i in 1:N.member) {
      skill[i] ~ dnorm(0, 1.0E-4)
   }
}

真の実力をskill、試合ごとに実力を発揮した力をperformanceとします。performanceの大小で勝敗が決まると考えるわけです。そしてperformanceは平均がskill正規分布に従うと考えます。本当は実力を発揮する“ムラ”は個人ごとにだいぶ違うのは周知の事実です。例えば、ある人は安定していて格下にはキッチリ勝つけど格上には勝てないとか、ある人は格下にも負けるけど格上にも勝つときがあるとかありますよね。しかし、今回は勝敗データが少ないのでそこを推定するのは厳しいです。そこで、その“ムラ”の分散は「1」と固定しました。

BUGSコード的に少し難しい箇所は『performanceが高いから勝ち』という制限をうまく入れる必要がありまして、BUGS Bookの9.7節を参考に入れています(5行~7行)。このようにz<-~の二つで定義することにより、<-が成り立った時のみサンプリングするようにできます。詳しくはBUGS Bookを参照。

実行するRコードは以下になります。

source("R2WBwrapper.R")  # kubo-san's script: [http://hosho.ees.hokudai.ac.jp/~kubo/ce/RtoWbwrapper.html:title]

d <- read.delim("input/game.txt", as.is=TRUE, sep="\t")

N.member <- 5
N.game <- nrow(d)

clear.data.param()

set.data("N.member", N.member)
set.data("N.game", N.game)
set.data("Winner", d$winner)
set.data("Loser", d$loser)

set.param("winner.performance", rep(1, N.game))
set.param("loser.performance", rep(0, N.game))
set.param("skill", rep(0, N.member))

post.bugs <- call.bugs(
   # debug = FALSE,
   file = "model/model.bugs",
   n.iter = 10000000, n.burnin = 20000, n.thin = 2000
)
post.list <- to.list(post.bugs)
post.mcmc <- to.mcmc(post.bugs)
save.image("output/result.RData")

収束具合などは以下の図参照。

推定結果(MCMCサンプル)を用いて、X軸に文献等から決定された当時の戦闘力の対数(底は10)、Y軸に推定された戦闘力をプロットしたものが以下の図になります。 MCMCサンプルの密度関数をviolin plotで描いて、MCMCサンプルの中央値と95%区間をpointrangeで描いています。

こうして見ると当たり前ですが負けまくってる栽培マンの下限がのびのびしているのと、勝ちまくってるベジータの上限がのびのびしているのが分かります。そして推定の結果は芳しくないですね・・・。クリリンとナッパの差や、悟空とベジータの差が思っている以上に小さくなってしまっています。